牛乳を飲むと下痢になる…乳糖不耐って知ってる?

牛乳を飲むと下痢になる…乳糖不耐って知ってる?

牛乳を飲むと下痢になる…乳糖不耐って知ってる?

牛乳を飲んでお腹がゴロゴロしたり下痢になったこと、ありませんか?
「乳糖不耐」とは、小腸の消化酵素「ラクターゼ」が足りなかったり、その働きが弱かったりすることで、牛乳や乳製品に含まれる乳糖(ラクトース)を分解できない状態のことを指します。
乳糖が小腸で分解されずに大腸まで移動すると、腸内細菌と相互作用してガスを発生させたり、下痢などの腹部症状を引き起こしたりします1)。ちなみに、牛乳に対するアレルギーとは別のものです。


乳児のラクターゼ量は高く、母乳やミルクを消化できますが、離乳後にはラクターゼ量がだんだん減少し、乳糖が消化できなくなっていきます。世界人口の75%が、特に成人期にラクターゼ活性の低下を経験していると言われています2)
乳糖不耐の人口割合は、一般的にアフリカ・南米系で60~100%、アジア系においては80~100%と高く、北西欧系では10%程度と低くなっており、民族によって大きく差があります3)。 日本人も高い割合で乳糖不耐の人がいますが、牛乳を飲んで腹痛や下痢などを起こす人は、成人の25%程度1)。お腹の不調が起こるか起こらないかには個人差があります。


乳糖不耐の有症率マップ(概略図)3)

ところで「アイスマン」をご存知ですか?1991年に、アルプスの氷河で発見された、5300年前(新石器時代)の世界最古の冷凍ミイラです。遺伝子検査の結果、このアイスマンも乳糖不耐症だった可能性があります4)。5000年前にも「ミルクを飲むとお腹の調子が…」という悩みがあったのかもと思うと、少し親近感が湧いてきますね。


【参考】
1)奥 他: 日本栄養・食糧学会誌, 55(6): 353, 2002
2)Gianluca I. et al.: Current Drug Metabolism,17: 187, 2016
3)Food Intolerance Network
https://www.food-intolerance-network.com/food-intolerances/lactose-intolerance.html
4)Keller et al.: Nature Communications, 3: 698, 2012

ページトップへ戻る