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    「おしりの腫れや痛みは痔のサイン。なるべく早めに肛門科へ!」

ドクターに聞く
「おしりの腫れや痛みは痔のサイン。なるべく早めに肛門科へ!」

おしり付近の腫れや痛み、発熱は、膿がたまっているサイン

肛門周囲膿瘍(こうもんしゅういのうよう)の場合、下痢や軟便のあとに肛門のそばが腫れてどんどん痛みが増し、発熱を伴うことも。そうなれば、すでに膿がたまっている状態。たいていの場合は、切開排膿が必要になりますので、肛門科を受診するようにしてください。
肛門周囲の皮膚炎は、まずは予防することが大事です。温水洗浄便座の使いすぎにも注意。症状が改善するまで使用を中止することが望ましいです。どうしても使用しなければならない場合、水圧は一番弱く、温度も油分を落とさないよう常温にし、3秒で終えるのが望ましいですね。皮膚炎になってしまった場合は、まずは白色ワセリンなどの塗り薬で対処してみてください。症状が改善しないようなら肛門科もしくは皮膚科を受診しましょう。ただしステロイド外用剤の長期連用には注意を。

大阪肛門科診療所 副院長
佐々木みのり 先生

肛門周辺のトラブルも、自己診断せず受診がお勧め

いぼ痔、きれ痔、痔ろうと、痔にもいろいろありますが、排便時や排便後に痛みや出血があれば、きれ痔の可能性が高いです。繰り返して慢性化すると、排便後の痛みが1日中続くこともあり、放置していると肛門が狭くなる肛門狭窄(こうもんきょうさく)を引き起こす原因にもなります。また腫れや痛みがある場合は、肛門周囲膿瘍や血栓性外痔核の可能性がありますし、肛門周囲がヒリヒリ痛む場合は、皮膚炎が考えられます。基本的に肛門周辺に何らかの症状が出ている場合は、肛門に病気のある可能性が高いので、肛門科を受診したほうが良いでしょう。
痔の薬に関しても、病態によっては効くものが違うことがありますので、注意が必要です。特に、肛門周囲膿瘍の場合は、緊急的に切開して膿を出さなければならない場合が多く、自己診断せず、すぐに受診したほうが良いでしょう。

松島病院 大腸肛門病センター
香取玲美 先生

下痢と同時に肛門が変だと感じたときは、まずは肛門専門医に相談を

排便の際に、肛門に違和感や痛みを感じたり、おしりを拭いた紙に血がついたりした場合は、痔を発症している可能性があります。早めに肛門専門医の診察を受けましょう。
もちろん、下痢と痔が同時に起きる場合もあります。痔の原因と思われる下痢を改善させながら、痔の治療をするのが望ましいです。ただ、下痢が起こっている際に、坐薬や軟膏を使用すると、それが刺激になって、かえって下痢になりやすくなることもあります。また、下痢が続いている時は、坐薬を使用してもすぐに排便で出てしまうため、使用するタイミングにも気を付けなければなりません。こうしたケースでは、自己診断で薬を使うのは困難ですから、まずは医師に相談し、適切な治療を受けるようにしましょう。

草間かほるクリニック 院長
草間香 先生

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