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ドクターに聞く
「年齢について」

予防から手術まで、高齢者への対応

痔の予防については、バランスのとれた食事が大切ですが、だからと言って毎日お通じがあるとは限りません。高齢者の方は若い頃の感覚でいるのですが、歳を取って食事の量が少なくなると、便も少なく、間隔が空くのは自然なことです。腸の動き、体の動きなどが衰えていくわけですから。バランスのとれた食事をとっていても便秘をするという方には、「便秘ではなく、今はそういう体になっているのですよ」とお伝えします。こうした指導も患者教育という点では重要なことです。
また、高齢で肛門がゆるくなっている方には、手術の際に、少し細目に仕上がるようにしてあげるなど、年齢に応じた治療をしてあげる工夫も大切です。

鮫島病院 院長
鮫島隆志 先生

子供は便秘の悪循環、高齢者は「直腸脱」という病気も

子供が便秘をして硬い便を無理に出すと、肛門が切れてしまうことがあります(きれ痔)。おしりが痛いから便を我慢してしまい便が腸のなかに留まり、ますます硬くなってしまいます。するとなおさら便が出なくなってしまうという悪循環に陥ってしまいます。こうなると肛門だけでなくお腹も痛くなりますので注意が必要です。
高齢者の場合は、痔以外でも肛門のトラブルがいろいろあります。「直腸脱」という腸が出てきてしまう病気もそのひとつ。肛門括約筋の緩みなどが原因と言われていますが、5cm程度から、ひどい人で30cmも出てしまう人もいます。痛くないのですが、肛門から何か出ている、出血や粘液で下着が汚れる、腸が肛門から出るので歩きづらいなどと言って来院されます。また、直腸脱があると入所できない施設もあるので、入所するために治すという患者さんもいました。

所沢肛門病院 院長
栗原浩幸 先生

お子さんの便秘による「裂肛(きれ痔)」は、
排便習慣の定着が第一

一般的な、痔核(いぼ痔)やきれ痔では、ご高齢の方はあまり痛がらないですね。「いぼ痔が出てきて気持ち悪い」「座った時にいぼ痔を踏んでしまう」「血が付く」という悩みが多いです。これは肛門の内圧と関係していると言われていて、おしりが緩くなることで痛みを感じづらくなると考えられています。
お子さんについては「乳児痔ろう」というのがあります。これは基本的には放っておいても大丈夫。多くは自然に治ります。12歳ぐらいまで残っているお子さんに関しては、体が大きくなったところで手術も考えます。また、便秘による「きれ痔」があるお子さんも多いのですが、小児科で便秘薬をもらったり浣腸をしてもらったりで済ませていることが多いですね。お子さんの便秘の場合は、薬を上手に使って毎日1回自分の力でスムーズに排便する習慣を作ることが一番大切です。

松田病院 院長
松田聡 先生

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