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    「治らない!繰り返す!そんな下痢には危険がいっぱい」

ドクターに聞く
「治らない!繰り返す!そんな下痢には危険がいっぱい」

下痢がきれ痔や痔ろうの原因に

下痢になりやすい人も原因によって変わってきます。虚血性腸炎の場合は、高血圧の方や高齢の方に多いですね。クローン病や潰瘍性大腸炎の場合は若い方が多く、特にクローン病に関しては男性が多いです。また過敏性腸症候群には「便秘型」や「下痢型」などがありますが、中でも下痢型は男性に多くみられます。
下痢が長く続くと、まずは脱水症状に気を付けなければなりません。またそれに伴う体内のミネラル分のバランス異常や栄養障害などが起こる危険性もあります。おしりに関していえば、下痢便による周囲の皮膚の炎症や、きれ痔が起こりやすくなったりもします。きれ痔は、おしりのケガのようなものなので、すぐ治るのであれば問題ありませんが、繰り返してしまうと慢性化し、肛門が狭くなり(肛門狭窄[こうもんきょうさく])手術になるので、気を付けてください。

松島病院 大腸肛門病センター
香取玲美 先生

放置は悪化を招く原因。まずは原因が何かを突き止める

慢性的に下痢を繰り返す方は潰瘍性大腸炎やクローン病などの、炎症性腸疾患の可能性があります。国の難病に指定されていますが、今は腸の炎症を抑え症状を軽減し、炎症のない状態を維持できる有効な薬物療法がいくつも出てきています。ただ、年々増えてきているのも事実です。同じ下痢でも、便に血が混じっていたり、ずっとおなかが痛い場合などは受診した方が良いでしょう。また大腸がんといえば、大腸にできものができるので、便秘になると思われがちですが、体調が崩れて下痢になる場合もあります。おかしいと思ったら、すぐに受診して、腸の状態を調べてもらいましょう。
一方で、急にくる激しい腹痛や突発的な血便などは、ウイルスや細菌による感染性の腸炎が考えられます。感染性の場合は、むやみに下痢止め薬を服用すると、かえって良くないこともあります。この場合も、早期に受診し、正しい診断と適切な治療を受けるようにしてください。

草間かほるクリニック 院長
草間香 先生

この記事の監修医師

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