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便秘のお薬にもタイプがあるって知ってた?それぞれの特徴と使い方

市販の便秘薬の種類

便秘薬には大きく分けて、腸の粘膜を刺激して腸の動きを活発にする「刺激性下剤」と、便に水を含ませ便を軟らかくする「機械的下剤(非刺激性下剤)」の2種類があります。現在、数えきれないほど多数の便秘薬が OTC 医薬品(市販薬)として市販されていますが、その多くは刺激性下剤、またはそれを含む配合剤です1)

非刺激性下剤は適切な量を使い、それでも効かないときに頓用で刺激性下剤を使うのが基本的な使い方です2)

「刺激性下剤」と「機械的下剤」、それぞれのメカニズムと特徴

<刺激性下剤>

大腸や小腸の粘膜を直接刺激して、腸の動きを活発にする薬です。主にセンナ、ダイオウを含んだ非常に強力な下剤ですが、強い排便促進作用の反面、下痢になったり排便時にお腹の痛みが伴ったりすることもあります。

また、習慣性や依存性(クセになる)があり、毎日使うと効き目も弱くなってきます。この薬は、必要な時にオンデマンド(頓用)で使うことが基本。例えば旅行などで一時的に便秘になった場合や、排便が 2~3 日ないときなどに使います。こうした使い方であれば、クセにならず、良く効きます。決して、毎日漫然と使ったりしないでください

<機械的下剤(非刺激性下剤)>

腸ではなく便に働きかける薬です。水分を腸管内に移行させて便のかさを増やし、便に水を含ませ便を軟らかくすることで、腸の動きを活発にして便の回数を増やします。

代表的な機械的下剤である酸化マグネシウムの効果は、大腸刺激性下剤と比べて穏やかな特徴があり、一般的に安全性が高いとされています。このため、便秘薬の第一選択薬として、世界中で広く用いられています。

【参考】
1)尾高 健夫: 月刊薬事, 59: 2233, 2017.
2)中島 淳: 日本消化器学会 消化器のひろば, 11: 8, 2017.
3)日本消化器病学会関連研究会 慢性便秘の診断・治療研究会: 慢性便秘症診療ガイドライン 2017: 2017.
4)Tatsuki, M. et al: World Journal of Gastroenterology, 17: 779, 2011.
5)Bharucha, A.E. et al: Gastroenterology, 144: 218, 2013.

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